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執筆者の写真早大劇研20新歓

第1回「劇研員の1年」|新歓インタビュー企画『劇研の声』

更新日:2020年9月29日




2020年度早大劇研新歓インタビュー企画『劇研の声』、本日からスタート。

第一回のテーマは「劇研員の1年」。劇研に入って新人訓練を終えた劇研員は、果たしてどのような活動をしているのか。



新人訓練を終えて



新人訓練を終えた会員たちは、これからどのような活動をしていくかを考えます。

アンサンブルの公演に出演する人、劇研内の公演だけでなく、劇研の外に飛び出して活動する人、スタッフ業に精を出す人などそれぞれです。


劇研内外の公演に参加

劇研内


◦アンサンブル公演


それぞれのアンサンブル(劇研内劇団)の色が出る公演です。新たにアンサンブルを旗揚げることもできます。

現在所属しているアンサンブルは「露と枕」、「ボクナリ(活動休止中)」です。

◦企画公演


有志の会員で公演を企画し、劇研アトリエで上演します。一度きりの公演を好きに打つこともあれば、旗揚げを視野に実験的な公演を打つこともあります。

企画公演『せみのさなぎ』撮影:谷水更


劇研外


◦大学外の公演


自分の出たい公演のオーディションに合格して出演が決まったり、活動を続けていると声をかけていただけることもあります。多数の劇研員が大学外の公演に参加しています。

◦他の演劇サークルの公演


時には劇研でないサークルの公演に参加することも。早稲田はもちろん、他大でも。演劇サークルの仲間とのつながりも大切にしておくと良いかもしれません。


スタッフとして

演劇の公演への関わり方はなにも役者だけではありません。

スタッフには脚本、演出、音響、照明、小道具、衣装、舞台美術、制作、当日運営、宣伝美術、舞台監督、演出助手など様々なセクションが存在します。

◦舞台監督


公演の管理面における責任者。

主な仕事は、①時間と空間の管理・進行、②大道具チーフ、③舞台裏の快適化など。さらに安全面の不備を認めた際は、演出の制限、公演の中止などに権限を持つ。

◦制作


主な業務は「公演のマネジメント」、「団体のマネジメント」に分かれる。劇団に所属する場合は両方、そうでない場合は前者のみを担当する。

公演においては、予約管理、広報宣伝、本番運営、会計管理などを行う。

◦宣伝美術


演出家と相談し、公演のチラシ、パンフレットなどをデザインする。


露と枕『ビリー・ミリガンの毒薬』チラシ



◦音響


音で作品を演出する。

具体的には、スピーカーなどの音響機材の設置・管理、および音の出力を担当する。

機材に関する知識や、芝居心を駆使して演出家の意図を反映させた音を作る。ひとくちに音と言ってもBGMやSE(効果音)がある。

◦照明


光で作品を演出する。

具体的には、照明機材の設置・管理、および光の出力を担当する。

通常は専用の機材を使用して、光を出力する順番や明るさ加減などをプログラムする。劇場や舞台美術によっては機材の配置に工夫が求められる場合もある。



スタッフ業を仕事にする人も輩出している劇研ですが、未経験者も多く、スタッフができる先輩に教わって上達します。

年によっては新人訓練中に小規模なスタッフ講習会が開催されます。挑戦してみてください。

プロの方をお呼びして作品作りをすることもあります。

また、劇研は照明・音響機材を豊富に所有しているため、自由に利用できることも劇研入会のメリットと言えるでしょう。


劇研が所有する機材の一部





劇研員インタビュー


本日は、舞台を中心に精力的に活動されている小林桃香さんと田中遼太郎さんにお越しいただきました。


小林桃香(こばやしももか)


長野県出身

2016年早稲田大学演劇研究会入会。

アンサンブル露と枕では旗揚げからすべての作品に出演。主な出演作品に、革命アイドル暴走ちゃん『イカれた女子が世界を救う』、ピヨピヨレボリューションvol.6『疫病神』、fukui 劇『魔法就活生☆とろみ』など。


https://momokakobayashi.amebaownd.com/pages/3533110/page_201707031320


田中遼太郎(たなかりょうたろう)


大阪府出身

2019年早稲田大学演劇研究会入会。

自らも役者として参加した新人試演会『凡凡BonBon』では脚本を担当した。入会の前年にキャラメルボックス俳優教室を卒業。主な出演作に露と枕vol.3『煙霞の癖』、『MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』など。

あなたはどんな人?

―軽く自己紹介をお願いします。

小林 早稲田大学演劇研究会2020年幹事長で露と枕に所属してます。小林桃香です。

田中 早稲田大学演劇研究会の2年代、田中遼太郎です。

―劇研に入会を決めた理由は?

田中 元々演劇の活動はやっていて、堺雅人さんのエッセイを読んでいると早稲田大学演劇研究会の話が出てきて、気になって調べたその日にたまたまボクナリが『目醒め』(2018年6月@劇研アトリエ)を上演していたので見に行きました。作品がおもしろかったのと、会場でもらった新人募集のチラシで早稲田大学どころか大学生じゃなくても入れるということを知っておためし稽古に行きました。その年はスケジュール的に厳しく諦めましたが、翌年、居場所を求めるように入会しました。最初は劇団がアンサンブルであるうちなら卒業後より入団しやすいかなという下心を持ってました。

小林 大学入ってサークルを探していて他のジャンルとかとも色々迷ったのですが、見ていく中で演劇がいいなと。それでいろんなサークルのおためし稽古に行ったり公演とかもみたりして劇研を選びました。

―様々なサークルがある中でなぜ演劇を?

小林 元々音楽とかお笑いとか演劇とかお笑いとか何かを作るサークルが良かったんですけど、おためし稽古に参加したときに一番みんなで盛り上がってやってる感じがして楽しそうだなって思いました。


劇研内外の公演に参加

―客演と比べてアンサンブルの公演でしかできないことは?

小林 自分の劇団だから自分の意見をダイレクトに反映させられるので思ったようにやりたいようにみんなが意見を出せるよね。


―田中さんは露と枕、ボクナリの両方の公演に出演予定でしたね。

田中 どのアンサンブルに入るか(入らないか)の選択権があったので雰囲気を知りたくて。実際稽古とか公演の稽古に参加しないと分からない部分があると思ったので出演してどんな感じか把握したかったんです。露と枕『煙霞の癖』では新人訓練を終えて間もなく稽古が始まったので、試演会の反省点をこなせるように意識しました。


露と枕『煙霞の癖』 撮影:谷水更


―今後アンサンブルに入る・旗上げる予定はありますか?

田中 今のところはないですね。でもどちらも可能性がないことはない。今は考えていません。

―今後劇研の公演に参加したりして決めていくということでしょうか。

田中 そうですね。

―客演と比べてアンサンブルの公演でしかできないことは?

小林 自分の劇団だから自分の意見をダイレクトに反映させられるので思ったようにやりたいようにみんなが意見を出せるよね。

―おふたりともオーディションを受けたり大学外の演劇に出演したりされていますが、そのメリットはなんでしょうか。

小林 大学外に出るメリットは大学外に知り合いができることですかね。

―オーディションを受けて出るのは違うものがありますか?


小林 とにかくいいなって思った恐らく自分のことを見たことがない団体に私はこういう芝居しますよっていうのを自分から見てもらうっていう挑戦ができますよね。


大山劇団スピンオフ公演『楽屋』

田中 個人的には外部出演で人脈を作るのはもちろん、少しでも自分に興味を持ってくれた人がいたら、劇研でやりたい公演を打つ際に観に来てくれる可能性がある点はメリットだと思います。

―今までに出演した中で印象に残っている公演を教えてください。

田中 『MOTHER』です。出番の少ない舞台だったんですけど、その中で演出の方と相談しながら試行錯誤して。役者の信じる事と作品の成立を特に客観視して考える作品になりました。特攻隊のお話だったので、オーディションの時に坊主で行きました。セルフプロデュースというか一次面接で事務所の雰囲気を察して、これなら受け入れられるかという攻めぎあいがドキドキして楽しかったです。

―小林さんは映画にも出演していますよね。演劇とは違いますか?

小林 違いますね。違うってよく言われてるけど違うんだなって。稽古とかがなくてぶっつけ本番が多いです。はじめましてでそこで撮って終わりとか。役者は映画作りにかかわる時間が短い。あとはだいたい編集で監督さんの仕事になっちゃうので。

スタッフとして

―小林さんは舞台の音響の仕事をたまにされていますが、音響にははじめから興味がありましたか?

小林 興味はありませんでした。劇研は一応新人の時に音響とか照明とかをちょっとだけ習って、公演でオペ(注1)をするっていうやり方で、必要に応じてやっているのですがおもしろいと思います。

―これからも続けていきたいですか?

小林 そういう話があればやります。

―人とのつながりが増えたり?

小林 そうですね。本当にそう。スタッフで入ってもそこの座組(注2)や団体の人とかいろんな人と知り合いになれます。

注1:「オペ」ここでは「音響操作」を表す。

注2:「座組」ここでは公演メンバーを指す。

演劇への思いが近い人たちが集まる場所

―劇研でしか経験できないこと、劇研の魅力を教えてください。

小林 アトリエがあることで外的な要因に縛られることなく自分たちの思うことをやりたいだけやれるんじゃないでしょうか。

田中 僕はまだ参加した経験はないんですけど企画で劇場が使えるっていうのと、早稲田大学演劇研究会っていうネームだけで興味を持ってくれる人とか見に行こうって思ってくれる人がいるっていうのはすごくいいなあと思います。

―一番思い出深い劇研での体験はなんですか?

田中 やっぱり新人訓練じゃないですかね。稽古や作業はもちろんめちゃくちゃ厳しいんですけど、ネジが一つ外れるというか。外れた者同士で稽古してるからグルーヴ感が生まれて。スタッフを全力で応援してくれる先輩方が務めてくれて、自分達で作った舞台美術の中でお芝居したあの過程はどこの現場に行っても気持ちの面で基盤になる気がします。


早稲田大学演劇研究会'19年度新人試演会『凡凡BonBon』撮影:谷水更


―最後にひとことお願いします。

小林 劇研の人はみんな一生懸命演劇をやりたいと思ってるので一生懸命楽しく演劇をやりたいなっていう人は来てね。

田中 演劇をやりたい思いが似通った人がサークルによって集まります。やっぱり演劇に対して近い思いを持った人が集まるのでそういう関係が築ける場所だと思います。


小林桃香さん、田中遼太郎さん、ありがとうございました!


次回のテーマは『演劇という選択肢』。もともと演劇をやっていなかった人は、なぜ演劇を選んだのか。7月15日更新です。


 

【早大劇研2020年度新人募集】


18歳以上。

大学、所属、経歴、一切不問。

例年の入会までの流れ、新人訓練などについてはこちら


今年度新人訓練は10月25日スタート。新人試演会は2月21日。(変更しました。)


最新情報は公式Twitterで公開。

新歓イベントや新人訓練等の詳細は今後の新歓スケジュールページにて。


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