~早大劇研配信企画2020~
豪華3本立て新歓企画!
劇研に興味をお持ちの方、必見!
動画配信は10月25日まで!
※詳細は早稲田大学演劇研究会Twitterにて
全力の間違い
-本日はよろしくお願いします。
劇研の声が最終回を迎えるという事で自分自身、まだ心の整理がつきません。最後に抜擢していただき、光栄です。よろしくお願いします。
-初めての演出。改めて、ご自身にとってどのような作品になったと振り返られますか?
味噌汁の具に油揚げが入っていないなんて心外です。ぼくはあのふにゃふにゃな油揚げが食べたいんです。
-初めての演出。改めて、ご自身にとってどのような作品になったと振り返られますか?
100人中51人が"面白い"と言えばそれは正解なんだという乱暴な思考を高校生の時、恩師に教わったのですが、今回は10人くらいをターゲットに絞りました。90人からは嫌われても良い覚悟でやってるんだから10人は溺愛してくれよと。だから、全力の間違えが映ってるかもしれないですね...!そんな作品です。
-嫌われる程の覚悟を持った作品のタイトルに自身の名前が入っていますが大丈夫なのですか?
大丈夫じゃないです。嫌われたくないです。でも、この作品を上演しないと演劇を続ける意味を見出だせないなと思いました。あくまで個人的に。すごくドキドキしてます。
実体験を演劇に
-主役であり脚本・演出も行う。特に苦労した点は?
自分のやりたい事をやるんだという割り切りが客観視する事を邪魔してしまいました。作品が自己満足だけではいけないなと。チン◯ンを出したいからと言って舞台上で全裸になっては駄目だと思うんです。
-初めての演出。こだわった点は?
1部(中学時代)は自分が体験した事の再現を目指したので、答えが明確に存在します。ただ、登場人物は役者が持っている素材をベースに、キャラを作り上げていきました。例えば、不良の濱中で言うと「恐い」部分を奥泉さん(濱中役)の素材ベースに、ネジの外れた中学生に見えるよう、ディスカッションしながら「これだ!」という終着点を探しました。忠実にこだわったのは、濱中が現れた際の瞬間的な緊張感と、親友・眼鏡と共有する和やかな時間の格差です。自分が芝居中で受けたものと当時の心情、実在する人物像を擦り合わせていきました。当時想像もしなかった、先生や森の心情をその過程で発見すると、心がズキズキしました。
-なぜ中学時代の経験を演劇に?
元々、自分を見てもらいたいから「コンニチハ、田中遼太郎です。」を作った訳ですけど、見せ物として最初は面白い脚本を作ろうと思っていました。「なんか違うなんか違う」とモヤモヤする中で当たり前に書き進まなくて。自分はなにがやりたいんだろうと改めて考えた結果、自己プロデュースへ振り切ったんです。2部がターゲットへ向けた熱意を軸に役者としては怒涛の得意技ラッシュなので、どうしたらコイツが映えるかなと思って。自分の人生で最も難攻不落な課題をぶち壊した流れで、物語の中に田中を乱入させれば押せ押せムードで引き込めるんじゃないかなと。
-楽曲提供していただいたOPとEDにはどんな意図がありましたか。
2部がいきなり始まると、あまりに積極的な田中を受け入れ難い可能性もあるので、OPは布石の役割でもあります。そもそも演劇をやる上で観てる方を引き込む一つの仕掛けだと思ってるんですけど、芝居中に劇場の外へ出た自分をカメラが追いかけたら画も変わるし、大きく身体動かせるし、無観客配信でしかできないし、面白いかなって...!本番の3日前くらいに思い付いたんですけど、丁度本番だけ台風直撃、一日中降水確率100%で、「できたら面白かったね...」という空気のまま一度は断念しました。でも当日、奇跡的に晴れていたので本番前のゲネで宮坂さん(撮影)と打ち合わせて、初めて行いました。照明の関係でぼくが舞台上を降りてから映像が真っ暗になって劇場内から外に出たのは伝わりにくかったかな...!反省点です。編集と片山ブレイカーズさんの「けのけもののけ」が格段にOPの質を上げてくださいました。
EDは最高に素敵な写真(撮影・森本あお)で、自分の素材を押し売りしてます。楽曲は元々親交のあった川野航さんに提供していただきました。個人的には歌詞のフレーズが一部や二部で行ってきた行動への自問自答のようで、エモーショナルを感じます!大好きです!
壮大なおふざけ
-映像ならではの仕掛けですね。実際の演劇と違い、無観客配信公演ならではの難しさはありましたか?
お客様と役者が全く同じ時間、空気を共有できる最大の要因が"劇場"であり、ナマモノの面白さだと思います。
視聴者がいつでもYouTubeやTwitterへ飛べる状況で作品に引き込ませる。しかも前半は田中の語りで進行。これは難しかったです。
映像であるが故に挑戦した語り口が稽古場でとんでもない空気になってしまったり。答えは視聴してくださった方にお聞きしたいです。
-随所に自身のこだわりがあったと思うのですが、お芝居以外で苦労などありましたか?
編集していただいた映像と宣伝美術のリテイク!宮坂さん(撮影)もふみかさん(宣伝美術)も勘弁してくれよと感じていたと思います。
-かなりインパクトのあるフライヤーですが、自身の中にイメージやこだわりが元々あったのでしょうか。
まず「コンニチハ、田中遼太郎です。」を作りたいと思った時、脚本よりキャストよりも真っ先にフライヤーのイメージが浮かびました。完成度が高ければ高いほど面白いなと。ふみかさんも様々なバリエーションを提示していただけるのでどんどん完成予想図も壮大になっていって、僕のわがままを何度も聞いてくださったおかげで、制作期間もかなり延長してしまいました。楽曲と同じく宣伝美術も作品の質を格段に上げてくださいました!
早大劇研配信企画2020『コンニチハ、田中遼太郎です。』宣伝美術
宣伝写真:森本あお 宣伝美術:亀川ふみか
-どんな方に観てほしいですか。
僕のターゲットに絞られた方には、"壮大なおふざけ"だと思うんです。それは、作品にしてしまうからこそ成立して、見せ物である以上は細部まで責任を持ってやらないと、作品を作る人間として死んでしまうような気がします。自分は未熟かもしれないけど半端なまま全力でやると決めて、企画に参加する事を決めました。つまらないと言われたら「上等じゃねえか」と泣きながら受け止めて、模索し続けます。だからどなたでも気軽に観てほしいです!
-最後に注目すべきポイントはどこでしょうか?
瑠菜さん!!
取材:田中遼太郎 文:田中遼太郎 写真:田中遼太郎
▽プロフィール
田中遼太郎(たなかりょうたろう)
大阪府出身
2019年早稲田大学演劇研究会入会。
早大劇研配信企画2020『コンニチハ、田中遼太郎です。』の脚本演出を担当。入会の前年にキャラメルボックス俳優教室を卒業。主な出演作に露と枕vol.3『煙霞の癖』、『MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』など。自らも役者として参加した新人試演会『凡凡BonBon』では脚本を担当した。
『コンニチハ、田中遼太郎です。』
<作品紹介>
カツアゲや暴力に支配された中学時代のノンフィクション。親友の眼鏡(平林和樹)とふざけ合う日々で、ヤンキーの濱中(奥泉)に目をつけられた田中遼太郎。かばってくれたのは、同じクラスの女子である森(井上瑠菜)だった...。
ぼくの物語にぼくが殴り込む。
<キャスト>
田中遼太郎
井上瑠菜
奥泉
平林和樹
佐久間喜望
<スタッフ>
脚本・演出 田中遼太郎
演出助手 川合凜
照明操作 武田迅人
音響プラン 川合凜
音響補佐 井下サニー
音響操作 川合凜
制作 米心みどり
制作補佐 川合凜 佐久間喜望
撮影・編集 宮坂一輝(早稲田大学映画研究会)
宣伝写真 森本あお
宣伝美術 亀川ふみか(劇団木霊)
楽曲提供 「けのけもののけ」片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティ 「臆病者の僕たちは」川野航
協力 早稲田大学演劇研究会 早稲田大学映画研究会 劇団てあとろ50' 劇団木霊 月館森 藤岡皇佑 佐藤沙千帆
【早大劇研2020年度新人募集】
18歳以上。
大学、所属、経歴、一切不問。
今年度新人訓練は10月25日スタート。新人試演会は2月21日。(変更しました。)
最新情報は公式Twitterで公開。
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