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執筆者の写真早大劇研20新歓

第3回「今年の新訓どうなるの?」|新歓インタビュー企画『劇研の声』

更新日:2020年9月29日


第3回のテーマは「今年の新訓どうなるの?」。今年度新人訓練について今年度エチューダー(新人担当)である奥泉さんに話を聞きました。


異例の状況の中で


早大劇研では例年、入会を希望する人は新人訓練を受け、演劇の基礎を学びます。

現在、不安定な情勢が続いていますが、いわゆる締切となる「入会意思決定日」は10月下旬に確定しています。例年通りの新人訓練が不可能となった場合でも、スケジュールは変えずにオンラインでの稽古を実施する予定です詳細は今後劇研HP・Twitterで説明いたします。


そんな新人訓練を担当する奥泉さんはなぜ新人募集を中止にせず、何を思いエチューダーに就いたのでしょうか。


早稲田大学演劇研究会‘17年度新人試演会『バクチパクチー』撮影:月館森



劇研員インタビュー


本日は、2020年度エチューダー(新人担当)を務める奥泉さんにお越しいただきました。


奥泉(おくいずみ)


役者。23歳。

2017年に早稲田大学演劇研究会に入会。自身が所属するアンサンブル露と枕の全作品に参加。主な出演作に早稲田祭2018どらま館企画『頼むから黙ってて』、モミジノハナ旗揚げ公演『粗末な人たち』、たまの民プロデュース公演『半神』など。


その人をエンターテイナーにすることができたら

ー軽く自己紹介をお願いします


奥泉 好きな漫画はボーイズオンザラン。好きなバンドはハヌマーン。好きなラーメンズのコントはハイウエスト。ダンスは下手だが歌がうまい。大学を中退しているが自分では頭がいいと思ってます。


奥泉 早稲田祭2018どらま館企画参加作品『頼むから黙ってて』撮影:加治木仁美


ーなぜエチューダーに?


奥泉 もともと同族が好きな側面があって、自分と似てる人にしか関心が湧かなかったんです。でも、演劇を始めたことによって、自分が持ってないものを持ってる人を見つけたいという欲求が芽生え始め、今に至ります。新人が秘めている可能性を見つけてエンターテイナーにすることができたら本望だと思いエチューダーになりました。


演劇を研究する主体であり続けるために

ーコロナ禍でオフラインでのメニューを予定通り実施できない可能性もありますよね。それでも新人募集を中止にしなかった理由は?


奥泉 もともとオフラインでの新人訓練ができないのなら今年の新人募集自体とりやめようと考えていました。しかし、劇研内で会議を重ねた結果、どのような障害があっても、我々が演劇を行う主体であることを怠ってはならないと考え、そのように決断しました。


加えて、俺が新たな人材との出会いを熱望していることに変わりはないし、今演劇を始めたいと思っている人の受け入れ場所を少しでも多く残すためにも今年募集する意義を感じています。


ー新人訓練はどういった時間なんでしょうか?


奥泉 1つ目は、自分と向き合う時間。自分の中にある恐れや欲求の形を見て聞いて触れることによって、自分がどう輝けるのかを探求し、面白がってほしい。


2つ目、俺と向き合う時間。あなたが既にみつけているあなた。またはまだ誰も見つけていないあなた。恐らくそれらを俺が理解するために俺との長いにらめっこが続く。同時に俺もまたあなたに俺のことを知ってほしいとも思います。


3つ目、同期と向き合う時間。人間ってものは自分以外の誰かに感情を燃やしている時は最も醜くて美しい表情になる。だからその期間同じ志を持った最も身近な敵たちを愛することができたらきっと楽しいはず。


2017年度入会メンバーと2017年度エチューダー井上瑠菜


2度目のエチューダー

ー奥泉さんは昨年度もエチューダーを務めていらっしゃいましたね。なぜ今年も引き続きエチューダーになられたのでしょうか。


奥泉 劇研はいつか出なきゃいけない場所だけど、出るべき時期までに俺がまだいるのなら何度でもやりたいと思っています。というのも、現時点での俺の生きがいが“人間”を発見することにあるんです。エチューダーという仕事が何回でもできるなら何回もやりたい。新人訓練では濃密な時間を通じてこの機会がなければ出会わなかったはずの人々を研究することができる。

エチューダーの仕事内容と現時点での人生目的が合致してるんですね。

ー去年の新人訓練で印象的だったことは?


奥泉 新人の意外な一面や新人同士の人間関係が垣間見えたときですかね。帰り支度が異常に遅い人がいたり、些細なことから大きなことまでいろいろ。稽古を通じて新人それぞれの可能性を感じた瞬間には喜びを覚えました。

佐久間喜望 早稲田大学演劇研究会‘19年度新人試演会『凡凡BonBon』撮影:谷水更

入会を検討している人に向けて

ー入会を考えている人が今からやっておけることはありますか?


普段からよく感じることです。生活していく上で抑えなければならない感情はたくさんあって、それを出してしまうと大変だからその時自分が感情を抑えていること自体を自覚するだけでいい。出せるなら出しちゃいましょう。

可能なら自分の身体がどういう状態か俯瞰してみてください。今自分は肩回りが緊張しているなとか。緊張している身体の部分と目線、音の聞こえ方を俯瞰できるとなお良いです。


早稲田大学演劇研究会‘17年度新人試演会『バクチパクチー』撮影:月館森


それから、自分が今好きなものについてはそれのオタクだと言えるくらい好きになろう。


あとはストレッチ。技術的にこれをやっておいてほしいってことはありません。


ー新人に向けてひとことお願いします



たまらなく溜まってるんなら本能寺で待ってるから。自分大好きな人、集合。



奥泉さん、ありがとうございました!



次回のテーマは「演劇だけじゃない!」です。演劇以外の場でも活躍している劇研員に話を聞きます。

8月15日更新予定です。お楽しみに!


 

【早大劇研2020年度新人募集】


18歳以上。

大学、所属、経歴、一切不問。

例年の入会までの流れ、新人訓練などについてはこちら

今年度新人訓練は10月25日スタート。新人試演会は2月21日。(変更しました。)


最新情報は公式Twitterで公開。

新歓イベントや新人訓練等の詳細は今後の新歓スケジュールページにて。


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